てぃーだブログ › 田崎聡の沖縄現象論  › 沖縄経済 › ドミトリー考

2008年03月30日

ドミトリー考

この2~3年、沖縄で急激に増えてきた安宿のドミトリー
一泊1000円前後で泊まれるとあって
若者の利用者が多い。
特に、20~30代の女性の利用者が多いと聞く。
2~3泊の沖縄旅行者が圧倒的な沖縄旅行の中で
1週間~3ヶ月ぐらいを「安宿で過ごしたい」というのは当然アリなのだが、
中は蛸部屋と同じ2段ベッドの雑魚寝状態だ。
私の会社にも、格安宿で暮らして面接に来る若者が多いが、
大体は、その場限りの腰掛入社だから、
住民票もこちらに移していない。
ある日突然に何も言わずに来なくなり、辞めていくのである。
その日暮らしの遅れて来たヒッピーのような若者が沖縄に移住しているケースも
非常に多い。早い者は3ヶ月で、ある程度いた人間も大体3年で沖縄を離れていく。
この土地に対して、愛着もそれほどないから、ここが飽きたらまた次の新天地へと
流れていくのである。
そして、沖縄のビルや空家オーナーは、儲かると思ってまたぞろドミトリーを開業するのである。
貸す側も借りる側も、あまり執着はない。
しかし、企業の雇用側は大変困る。
いつ辞めてしまうかわからないからだ。
私が沖縄に来た22年前は、こんなことはなかった。
それは「郷に入れば郷に従え」で、まず、沖縄の歴史、文化を十分に理解しなければ、
住めない。という意識があるからである。
そういう意味でも「住まわせてもらっている」
という気持ち、その土地に住むという覚悟、がなくなってきているのだろう。
私は、そのことがいいことだとは決して思わない。
それは、街の品格がなくなることであり、全国一律コンビニ化、大型スーパー化するのと一緒で
地域の多様性を評価しないことに繋がるからである。
ドミトリー考


同じカテゴリー(沖縄経済)の記事
脱原発宣言!
脱原発宣言!(2011-09-02 20:18)

東京タワーの先端
東京タワーの先端(2011-06-03 17:21)

東京の崩壊
東京の崩壊(2011-04-04 11:28)

パチンコの功罪
パチンコの功罪(2011-03-23 09:01)


Posted by 田崎聡の沖縄現象論 at 12:24│Comments(0)沖縄経済
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。