2008年04月09日
沖縄移住考
1998年に雑誌「うるま」を創刊し
「沖縄移住」をテーマにして以来、
あえて「移住」という言葉を使って
沖縄に移り住む人を増加させるべく、
やがて「沖縄スタイル」という雑誌を創刊し
今では「沖縄に住む」という雑誌を発刊している。
その間、ご多聞にもれず移住者は増殖し続けている。
最初は、職も決まっていない沖縄に来る人間は、
ある種の「楽園願望」を抱き、ダイビングや海にはまり
そのまま居ついたり、こちらでカフェや居酒屋を経営したり、
という自由人が多かった。
その当時は、まだウィークリーマンションなどもなく、
ただ「保証人がウイチナーンチュでないとダメ」という不動産状況だったので、
挫折して帰って行った人間も多い。
今はどうだろう。明らかに、最初から移住者をターゲットにしたマンションやアパート
が立ち並んでいる。
むしろ、供給過剰ぎみになりつつあるといってもいいだろう。
しかし、「沖縄移住」という言葉が10年間ぐらい使われてきた今、
そろそろ、もう「移住」ではないだろう。
自分で仕掛けてきて言うのは何だが、
もっと軽く考えた方が、地元の人も転居してくる側もいいはずである。
それは、石垣島のように観光客に対してはオープンだが、
いざ、その土地に住み始めるととたんに様々な問題が生じてきてしまっているように、
お互いに「権利」を主張し出すからである。
沖縄は、最初から欧米のリゾート地のようなグランドデザインがなされてきたわけではない。
ここまで、「生活していくのがやっと」という状況の中からアメとムチを与えられて
形だけのリゾート地として造られてきた経緯がある。
だから、人々の心や生活基盤の中に「世界の観光地」としての自負はないのだ。
よく自慢げに「ウチナーンチュは海には行かないさぁ」という人がいる。
残念ながら「この美しいさんご礁の海や砂浜を守っていこう」と積極的に運動しているのも、
本土から来た人間が多い。
だから、いつのまにか海は埋め立てられ、テトラポットだらけになってしまった。
「なんくるないさぁ」ではすまされない!のである。
つい最近も、知り合いのカメラマンが3年沖縄に住んで、東京に帰って行った。
それは、「沖縄的風景が無くなりつつある」ことを、暗示しているような寂しさを覚えた。
いずれにしても、沖縄がこれから付加価値を高めていくには、
もはや「移住」ではなく、「滞在」にシフトして『リゾート力』をつけていくことなのかもしれない。
そうすれば、「沖縄で農的生活」「セカンドライフ」「2地域居住」などのハードルが低く、
よりイージーなバカンス地としての短期移動が可能になり、国際的なリゾート地として
生まれ変わるに違いない。
「沖縄移住」をテーマにして以来、
あえて「移住」という言葉を使って
沖縄に移り住む人を増加させるべく、
やがて「沖縄スタイル」という雑誌を創刊し
今では「沖縄に住む」という雑誌を発刊している。
その間、ご多聞にもれず移住者は増殖し続けている。
最初は、職も決まっていない沖縄に来る人間は、
ある種の「楽園願望」を抱き、ダイビングや海にはまり
そのまま居ついたり、こちらでカフェや居酒屋を経営したり、
という自由人が多かった。
その当時は、まだウィークリーマンションなどもなく、
ただ「保証人がウイチナーンチュでないとダメ」という不動産状況だったので、
挫折して帰って行った人間も多い。
今はどうだろう。明らかに、最初から移住者をターゲットにしたマンションやアパート
が立ち並んでいる。
むしろ、供給過剰ぎみになりつつあるといってもいいだろう。
しかし、「沖縄移住」という言葉が10年間ぐらい使われてきた今、
そろそろ、もう「移住」ではないだろう。
自分で仕掛けてきて言うのは何だが、
もっと軽く考えた方が、地元の人も転居してくる側もいいはずである。
それは、石垣島のように観光客に対してはオープンだが、
いざ、その土地に住み始めるととたんに様々な問題が生じてきてしまっているように、
お互いに「権利」を主張し出すからである。
沖縄は、最初から欧米のリゾート地のようなグランドデザインがなされてきたわけではない。
ここまで、「生活していくのがやっと」という状況の中からアメとムチを与えられて
形だけのリゾート地として造られてきた経緯がある。
だから、人々の心や生活基盤の中に「世界の観光地」としての自負はないのだ。
よく自慢げに「ウチナーンチュは海には行かないさぁ」という人がいる。
残念ながら「この美しいさんご礁の海や砂浜を守っていこう」と積極的に運動しているのも、
本土から来た人間が多い。
だから、いつのまにか海は埋め立てられ、テトラポットだらけになってしまった。
「なんくるないさぁ」ではすまされない!のである。
つい最近も、知り合いのカメラマンが3年沖縄に住んで、東京に帰って行った。
それは、「沖縄的風景が無くなりつつある」ことを、暗示しているような寂しさを覚えた。
いずれにしても、沖縄がこれから付加価値を高めていくには、
もはや「移住」ではなく、「滞在」にシフトして『リゾート力』をつけていくことなのかもしれない。
そうすれば、「沖縄で農的生活」「セカンドライフ」「2地域居住」などのハードルが低く、
よりイージーなバカンス地としての短期移動が可能になり、国際的なリゾート地として
生まれ変わるに違いない。
Posted by 田崎聡の沖縄現象論 at 11:38│Comments(0)
│沖縄経済